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■「国のセキュリティは不十分」住基ネット稼動後に切断——中野区"

 2002年8日5日の稼働開始時点では住基ネットに参加していた東京都中野区だが、9月11日に切断した。今のところ、稼働日以降に住基ネットから離脱した唯一の自治体である。

 中野区では、8月14日付けで総務大臣に対して住基ネットの運用に関する照会文書を提出、これに対して9月10日に総務省から回答を得た。この回答を区の職員で構成した「セキュリティ会議」と、区長が検討した結果、個人情報保護に関する基本法が制定されていない現状では「区民の個人情報の保護が十分とは言えない」という結論となった。

■中野区の住基ネットへの対応
2002年
7月18日
中野区長名で、総理大臣および総務大臣に改正住基法の施行延期を要望
8月5日 改正住基法の施行に伴い住基ネットの一部稼動を開始
8月14日 住基ネットの安全確保などについて総務大臣に照会
8月中旬 住民票コード通知票を区民に郵送
9月10日 総務省から回答
9月11日 総務省からの回答を検討した結果、「個人情報保護が不十分」としてネットワークを切断、都へ送信データの削除を依頼

 このため、国の行政機関などと住基ネットが接続される9月12日の前日である11日に、住基ネットを切断したのである。区議会からは「事前に議会、住民に何の相談もなかった」といった批判も出たが、住基ネットを切断したこと自体について、区民からの反対の声はあまり聞かれないようだ。

 中野区から総務大臣への照会内容は次の3点。
  1. 国の各行政機関が指定情報処理機関から本人確認情報の提供を受ける場合、それぞれどのような提供方式がとられるのでしょうか。また、提供開始の時期はいつになるのでしょうか。

  2. 本人確認情報の提供を受ける国の行政機関では、本人確認情報について具体的にどのような安全確保措置を講じているのでしょうか。

  3. 提供を受けた本人確認情報の目的外利用は改正法で禁止されていますし、名寄せなどによる情報の一括管理も禁止されているものと理解しています。こうした禁止行為が行われることを防ぐために、具体的にどのような対応策がとられているのでしょうか。

  これに対して総務省は、中野区あての回答文書を9月10日に担当者が持参、同時に口頭で質問項目についての説明を行った。この回答について、中野区が「個人情報の保護が十分とは言えない」と判断した理由は、大きく分けて次ページのにまとめた4点である。