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■「つれてってカード」が普及した3つの理由

つれてってカード共同組合
専務理事 宮澤清高氏
 「つれてってカード」が、このような“使われるICカード”となっているのは、どうしてだろうか。そこには3つの要素が考えられる。

 まず、使う側にとって分かりやすいメリットがあるということ。ポイント還元率は大手量販店にはかなわないものの、買い物をすればポイントが発生するのは明らかなメリットとなっている。プリペイドカードを使えば現金を持ち歩かずに済むし、日頃持ち歩くキャッシュカードを兼ねているのも便利だ。商店街だけでなく文化センターでの映画会や温泉施設、市役所の支払いなど、カードが使える範囲も広い。

 二つ目は、運営サイドにやる気があることだ。2002年3月に実施した商店街でのカード利用者人へのアンケート調査では、「お店の対応はいかがでしたか?」という質問に対して、「お店からカードの確認をしてくれた」と回答した人が270人、「喜んでポイントを入力してもらった」が193人なのに対して、「カードの確認をしてくれなかった」という回答はわずか27人。カード発行から3年以上が経過した現在も、商店街のモチベーションは高く保たれていることが分かる。これがもし、店員の態度が悪かったり、ポイントの出し渋りが続出するようだと、利用者はもっと少なかったのではないだろうか。

 「つれてってカード」が生まれたそもそものきっかけは、「郊外の大型店に客を取られてしまう」という危機感だった。当時、商店街は郊外の大型ショッピングセンターに客を取られたことから、利益確保のためにスタンプを出し渋る店舗が増え、さらに客が離れていくという悪循環に陥っていた。この流れを断ち切るために、ICカードによる多機能サービスを考えたのである。「郊外の大型店から顧客を取り返すとまではいかないが、歯止めにはなっているのではないか」(つれてってカード協同組合の宮澤氏)と見ている。

「つれてってカード」利用者アンケートの結果
アンケートでは「お店からカードの確認をしてくれた」が270人、「喜んでポイントを入力してもらった」が193人なのに対して、「カードの確認をしてくれなかった」が27人、「いやな顔をされた」が5人。加盟店の対応のよさがうかがえる。