全世界でIX(インターネット相互接続点)サービスやデータセンター・サービスを手がける米ピハナ・パシフィックが7月から,アジア太平洋地域でSSP(ストレージ・サービス・プロバイダ)事業を開始する。同社所有のストレージ・システムを,米国ロサンゼルス,東京,シンガポール,香港,オーストラリアのシドニーの各データセンターに設置。同社のハウジング・サービスを利用するユーザーに向け,ストレージ・システムを貸し出す。
ピハナは,このサービスのためにストレージ管理サービスを提供する米ストレージ・ネットワークス(SNI)と提携。SNIの技術/サービスをベースに,ストレージ管理サービスを提供する。サービスは,「SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)サービス」,「NAS(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)サービス」,「バックアップ&修復サービス」の3つのメニューで構成される。それぞれ,基本サービスと,冗長性を高めたプレミアム・サービスを提供する。
ピハナは今後,ストレージ以外のリソースも,データセンターのユーティリティとして提供する計画。例えば,ネットワークの帯域がその1つ。データセンターから複数のISPに接続し,ユーザーに対して,それらを並列に利用させることで,帯域幅や冗長性に柔軟性を持たせたネットワーク接続環境を提供できる。もう1つは,CPUリソース。ユーザーには,サーバー設置スペースを提供するのではなく,CPUリソースそのものを貸し出すサービスである。ユーザーの希望やトラフィックの状況に応じて,必要なCPUを必要な期間だけ利用できるようにする。ただし,どちらも計画段階で,サービス提供の時期などは未定。
(Y.K)