NTTコミュニケーションズは,インターネット上にあるデータを電話や携帯電話向けに音声で読み出す「Vポータル」の試験サービスを,8月17日に開始した。コンテンツ・プロバイダは提供するコンテンツをVoiceXMLの形式で用意する。それをユーザーの要求に応じて,音声自動応答装置が読み出すのがVポータルである。OCNの音声サービス「OCN Voice Edition」のメニューとして提供する予定。正式サービスは,今秋秋以降を予定。

 VoiceXMLは,米AT&T米IBM米ルーセント・テクノロジーズなどが設立した「VoiceXML Forum」が策定し,W3Cが標準化した仕様。音声でデータの選択といった操作をしたり,そのデータを読み出したりするためのものである。Vポータルでは,インターネット上にサーバーを設置し,VoiceXMLのコンテンツを受け付ける。サーバーは,音声自動応答装置と連動し,音声による情報提供をする。

 試験サービスでは,天気や株価の情報,電車の乗り換え案内,占いなどのコンテンツを用意。ユーザーは,専用のアクセス番号に電話をかけ,音声で情報を取り出す。「もどる」,「ヘルプ」といった音声による操作で情報を検索できる。昼間は,一般電話からは90秒10円,携帯電話からは14秒10円。当面はNTT東日本西日本の加入電話,ISDN,公衆電話,NTTドコモの携帯電話からの利用に限られる。

 正式サービス開始以降は,OCNのユーザー向けにメールやスケジュールを読み上げる機能を提供する。コンテンツの開発ツールの公開や,課金機能の追加なども予定している。(T.F.)