NTT情報流通基盤総合研究所(以下NTT研)と本田技術研究所(以下ホンダ研)は10月16日,ハンズ・フリーで電話やメールを使用できる車載情報提供システムを開発したと発表した。音声による指示で操作できるため,運転中でも容易に利用可能。着信したメールを合成音声で読み上げる,簡単な応答メールを作成し返信する--などが可能になる。また,走行中の地域や時間に応じた情報を,合成音声で通知させることも可能。現在,普及している車載情報端末(カー・ナビゲーション・システム)は,運転中の操作がしづらいなどの問題を抱えていたが,新システムは音声を利用することで,この問題を解消した。

 このシステムは,車載情報端末から携帯電話を使って専用ネットワーク上の情報配信システムに接続して利用する。機能は3つ。(1)車両の位置や時間,あらかじめ登録しておいた運転者のプロファイル(性別/趣味/好みなど)などに応じて情報提供する機能,(2)音声によって操作する機能,(3)車両が走行する道路状況に応じて電話やメールの送受信を制御する機能--である。例えば「“おなか空いた”などの呼びかけに応じて最寄りの飲食店情報を音声で通知する」,「電話中に,急カーブが迫っていることを感知したら,運転者と電話の相手にそれを通知して電話を保留状態にする」などが可能になる。

 具体的な動作の流れは,次のようになる。まず車載情報端末は,情報配信対象となる地域を通過するたびに,車両の位置を情報配信システムに通知する。すると情報配信システムは,運転者のプロファイルと受け取った位置情報に基づいて,メールや周辺の地域情報などを車載情報端末に返す。車載情報端末は,この情報を合成音声で運転者に通知する。

 NTT研とホンダ研は,新システムをベースに改良を進め,2002年以降に実用化する計画だ。(H.J.)