米マインド・エレクトリックは米国時間の1月22日,JavaベースのWebサービス基盤ソフトの新バージョン「GLUE2.1」を公開した。従来バージョンに対する強化点は大きく3つ。(1)UDDI(汎用的な記述/発見/統合)2.0に準拠したクライアントAPIとレジストリ・サーバーの機能を搭載,(2)JMS(Javaメッセージング・サービス)ベースの同期/非同期のメッセージ転送機能を強化,(3)SOAP(簡易オブジェクト・アクセス・プロトコル)を使った多次元配列の伝送機能をサポート--である。

 UDDIは,ネットワーク上に存在するWebサービスの情報を提供するディレクトリ・サービス。UDDIレジストリ・サーバーを利用することで,企業内にプライベートUDDIを構築可能になる。今回,レジストリ・サーバーをUDDI2.0に対応させたことで,日本語や中国語など英語以外の言語でWebサービス情報を登録したり,グループ企業や提携企業など会社間の関係を設定したりできるようになった。また,UDDI2.0では,Webサービスの種類を示すID(tModel)がわからなくても,ワイルド・カードなどを活用して目的のWebサービスを探すことができるなど,検索機能が強化されている。

 GLUEは,Webサービスの呼び出し/応答処理を高速に処理できる点が特徴のWebサービス基盤ソフト。高速化を可能にするために2つの工夫を加えている。1つは,同社が開発した高速なXML(拡張可能マークアップ言語)パーサー「Electric XML+ 3.2」を搭載していること。2つ目は,GLUE同士の通信では,XMLベースの伝送プロトコルであるSOAPではなく,テキスト・ベースの高速な独自プロトコルを使用すること--である。

 GLUE2.1は,Webサービスの開発基盤としての基本機能はすべて搭載する。例えば,既存のJavaクラスに数行のコードを追加するだけでWebサービス化できる。Webサービスのインタフェース仕様を定義するWSDL(Webサービス記述言語)ファイルを自動生成したり,WSDLファイルからWebサービスを利用するためのプロキシ・クラスを生成したりすることも可能だ。LDAP(簡易ディレクトリ・サービス・プロトコル)と連携してユーザー認証する機能も備える。米ボーランドのJava統合開発環境「JBuilder」と連携するプラグインもあるため,アプリケーションの開発も容易である。

 米マインド・エレクトリックは今後,PtoP(ピア・ツー・ピア)技術を利用してWebサービスの耐障害性を向上させるシステム「GAIA」を出荷する予定である。ベータ版を2月にも公開する計画だ。GAIAは,同じサービスを提供するWebサービス・システムをピアとし,ピア間でセッション情報などを共有してクラスタリングやロード・バランス,フェイル・オーバーを実現する。PtoP技術を利用することで,複雑な設定をすることなく,Webサービスをクラスタ・グループなどに参加させることが可能になる。

 現在,GLUEやElectric XML+の日本語版マニュアルをタスカが翻訳して公開中。タスカはマインド・エレクトリックの製品群を日本国内で販売する計画である。1月中にもマインド・エレクトリックとの契約を完了させる見込みだ。(H.J.)