国内の大手ISP4社は,4月22日,「メガコンソーシアム」(仮称)の設立で合意した。コンテンツやサービスの提供・開発での事業連携が目的である。参加企業はKDDI(DION),NEC(BIGLOBE),日本テレコム(ODN),松下電器産業(Panasonic hi-ho)。5月中に正式にコンソーシアムを設立し,6月から活動を開始する。

 現状でも,ISP各社は,ブロードバンド化にあわせて,映像や音楽といったコンテンツ配信,IP電話,インスタント・メッセージなどを手がけている。ただ,これらのサービスは,基本的にそれぞれの会員に向けたサービス。コンテンツ提供者から見ると狭い市場に移りかねないし,エンドユーザーにとってはIP電話の相手が限られるなど利便性が低い。そこで,メガコンソーシアムでは,ISPが共同でサービスを展開することで,参加ISPの会員すべてに向けて共通のサービスを提供できるようにする。各社の会員数は,2002年2月末時点で,DIONが215万,ODNが190万,BIGLOBEが450万,hi-hoが167万。4社合計では約1000万に達する。また,新規サービスの開発にも共同で取り組むほか,バックボーン・ネットワークの共同展開・相互利用なども視野に入れる。こうした取り組みにより,市場拡大を加速させ,ISPの収益性を向上させる狙いだ。今後はさらに,地域ISPやCATV事業者など,4社以外のISPの参加も呼びかける。

 こうしたISP同士の連携は,最近目立ち始めている。例えば,メガコンソーシアムに参加しているhi-hoは,ほぼ同様の狙いのもとに,三菱電機系列のドリーム・トレイン・インターネット(DTI)などと提携関係を結んでいる。NTTグループも,統合していく方針を明らかにしている。気になるのは,国内最大級のISPであるニフティ。2001年末にはソニーによる買収のうわさが持ち上がるなど,その動向は注目されるところである。同社の2002年度事業戦略説明会でも,質疑応答の最初にメガコンソーシアムに関する質問が出た。これに対してニフティ側は,「現時点ではメガコンソーシアムに参加する意向はない」と,独自路線を貫く姿勢を示した。
(Y.K.)