ソニーは6月13日,動画配信の支援サービス「MediaStage」(メディアステージ)を開始すると発表した。サービス開始は7月。Windows Media Technologies(WMT)やRealVideo,QuickTime(QT)など各種のフォーマットでのエンコーディングから,実際の配信までを一括して請け負う。

 コンテンツ・ホルダーが動画配信するには,コンテンツを,配信したい品質(配信レート)ごとに各種フォーマットに変換しなければならない。さらに,配信サーバーを立ち上げ,サーバーにコンテンツを格納する。例えば,ナローバンド・ユーザー,ADSL(非対称ディジタル加入者線)ユーザー,携帯電話ユーザーなど,配信対象が多岐にわたる場合,それぞれについてエンコーディング作業やサーバー設定が必要になり,手間と時間がかかる。MediaStageは,これらの処理を代行してくれる。

 MediaStageは,(1)リモートエンコーディングサービスと,(2)デリバリーパートナープログラムという2つのサービスで構成される。リモートエンコーディングサービスは,コンテンツ・ホルダーが,ソニーのデータセンターに設置された専用システムに動画データを送信するか,ビデオ・テープなどの元コンテンツを持ち込むだけで,エンコーディング処理からサーバーへの格納までを代行してくれるサービス。エンコーディングの方式や配信レート,配信開始スケジュールなどについては,MediaStageのWebページ上で選択するだけ。同時に複数の方式や配信レートを指定できる。対応するエンコーディング方式としては,WMT,Real,QTのほか,MPEG-4やMotionViewerもサポート。携帯電話向けのPacketVideo,i-motion,ezmovieなどにも対応する。

 もう1つのデリバリーバートナープログラムは,ソニーが契約したISPやCDN(コンテンツ・デリバリ・ネットワーク)サービス・プロバイダの配信システムを使って,実際のコンテンツを配信するサービス。コンテンツ・ホルダー自身が,配信元となるISPやCDNサービス・プロバイダと契約する必要はない。また,どのISP(配信サーバー)を利用するかは,MediaStageのWebページ上で,コンテンツ・ホルダーが選択できる。すでにNTTドコモ,KDDI(au),ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC,ソニー・コミュニケーション・ネットワーク(サービスはSo-net),ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)などが,配信パートナになっている。

 サービスの料金は,コンテンツの長さ(時間)で決まる。例えば,一番安価な「5Hエントリーパック」がコンテンツ5時間分までで月額6万円。100Hパックは100時間分までで月額90万円。いずれも,配信サーバーの使用料などを含む。課金基準になるコンテンツの長さは,約100分の内容のコンテンツを,56kビット/秒のWMT用,1Mビット/秒のWMT用,PacketVideo用のそれぞれで配信する場合,コンテンツはトータルで5時間分と計算する。
(Y.K.)