アリエル・ネットワーク(本社・東京)は6月20日,PtoP型のグループウエア・ソフト「ArielAirOne」を2002年9月に出荷すると発表した。サーバー・ソフトが不要で,クライアント・ソフトを各マシンにインストールするだけで利用できる。いわゆる“NAT(ネットワーク・アドレス変換)越え”も可能である。ファイアウォールやブロードバンド・ルーターの内側にあるマシンでも,インターネットを介して通信できる。特定のユーザー間でグループを構成し,グループ内の情報に外部からアクセスできないようにする機能もある。異なる企業の社員や在宅勤務の社員の間で,プライベートな情報交換が可能だ。グループウエア・ソフトとしては,電子掲示板や文書共有,スケジュール管理,プロジェクト管理といった機能を持つ。

 ArielAirOne間でメッセージを交換する仕組みは以下の通り。ArielAirOneが動作するマシン(ピアと呼ぶ)群は,各ピアが網の目状につながったPtoPネットワークを形成する。通信相手のピアの所在を調べるには,このPtoPネットワークに対して検索要求を出す(各ピアを一意に識別するメール・アドレスなどを検索キーにする)。検索要求は,網の目状につながったピア間を流れ,最終的に通信相手にたどり着く。すると通信相手は,自分のIPアドレスをPtoPネットワーク経由で検索元に通知する。検索元は,通知されたIPアドレスのマシンに対して,メッセージを直接送信する。

 通信相手のピアがグローバルIPアドレスを持たない場合は,グローバルIPアドレスを持つ別のピアがゲートウエイの役割を持ち,そのピアを経由して通信相手にメッセージを送る。グローバルIPアドレスを持たないピアは,ゲートウエイ用のピアに常時通信セッションを張ったままにするか,定期的にポーリングするなどの方法でメッセージを受け取る。

 価格は1ユーザー当たり約1万円の予定。2002年末には,企業向けの管理ツールも用意する。管理ツールは,データのバックアップ機能や,LDAPディレクトリを使ったユーザー管理を備える。
(K.A.)