オープン・ソースのXML(拡張可能マークアップ言語)関連ツールを開発している団体であるApache XML Projectは,米国時間で7月9日,Webサービス基盤ソフト「Apache AXIS」のベータ3の提供を開始した。2002年9月頃にも,正式版である「Apache AXIS1.0」が公開される予定である。

 ベータ3では,Javaの標準化団体であるJCP(Javaコミュニティ・プロセス)で策定されたAPI仕様「JAX-RPC(拡張可能マークアップ言語による遠隔手続き呼び出し用のJava API)」と「SAAJ(SOAPにファイルなどを添付するためのJava API)」に完全準拠した。「JAXM(XMLメッセージング用のJava API)」の仕様の一部にも対応している。SAAJに基づき,XMLデータを添付する部分である。

 ほかのWebサービス基盤ソフトとの相互接続性も高められた。例えば,アルファ版では全くといってよいほど互換性がなかったApache SOAP2.xとの互換性も確保された。SOAPメッセージを,HTTPS,SMTP(簡易メール転送プロトコル),POP3(ポスト・オフィス・プロトコル3)などでやりとりすることも可能になった。マイクロソフトが提案しているSOAPにバイナリ・ファイルなどを添付する仕様「DIME(ダイレクト・インターネット・メッセージ・エンカプセラレーション)」に対応し,.NET Frameworkとの接続性も向上した。

 また,Apache SOAP2.xよりも高速化が図られ,ほかのWebサービス基盤ソフトと比較しても遜色ないパフォーマンスを発揮するようになった。SAX(XML用の簡易API)ベースで実装されたApache AXISは,DOM(文書オブジェクト・モデル)ベースで実装されたApache SOAP2.xよりも高速であるが,ベータ3ではさらに最適化を加えて高速化を図った。

 Apache AXISは,Apache SOAP2.xの後継バージョンとして新たに開発されたWebサービス基盤ソフト。Apache SOAP2.xは,多くのJ2EE(Java2プラットフォーム,エンタープライズ版)アプリケーション・サーバーに搭載されているため,Apache AXISも実装上の標準として普及する可能性が高い。日立製作所の「Cosminexus 5.0」,富士通の「INTERSTAGE 5.0」,日本IBMの「WebSphere 5.0」などに,Apache AXISが搭載される予定になっている。