住友電気工業住友電工情報システムは8月29日,検索エンジンを中核としたEIP(企業情報ポータル)パッケージ「QuickSolution Portal」を発売,30日に出荷を始めた。特徴は,キーワード検索だけでなく類似した情報を検索する機能を持つ点と,検索機能にフォーカスしているため価格が300万円(ソフトのみ)と他社製品に比べて安価な点である。

 QuickSolution Portalの中核は,住友電工が開発し,販売している検索エンジン「QuickSolution」。類似情報の検索機能を持ち,例えば検索語として「ディジタル・カメラからプリンタに印刷する方法は?」といった文章を入力すると,「ディジタル・カメラから印刷する方法は?」,「デジカメから印刷」といった類似する文章を含んだ文書を探し出してくれる。QuickSolution Portalは,この検索エンジンと,Webサーバー・ソフトのApache,アプリケーション・サーバー・ソフトのTomcat,画面生成用のサーブレット,簡易なアクセス制御ツールをパッケージ化したもの。ユーザーは,Windows2000環境のサーバーにQuickSolution Portalをインストールし,検索対象のシステムを登録するだけで社内ポータルを構築できる。

 QuickSolutionには,データリンクと呼ぶ,各種サーバーに接続するためのコネクタがバンドルされており,Webサーバー(HTML文書)のほか,ファイル・サーバー上にあるWordやExcel,PDFなどのファイル,リレーショナル・データベース(OracleとSQL Server),XMLデータベースを横断的に検索できる。2002年秋には,グループウエア製品のノーツの文書を検索可能にするコネクタも発売する予定である。各システムからの検索結果は,搭載されているサーブレットが,検索エンジンが判定した類似度の順に並べ,一覧表示する。

 ただし,QuickSolution Portalには,多くの他社EIP製品に実装されているような,統合画面を生成するアグリゲーション機能とパーソナライゼーションの機能はない。アグリゲーションは,Webサーバーやデータベース,ファイル・サーバー,グループウエア・サーバーなど,さまざまなシステムから情報を取り出してWebページの部品として加工し,1つのWebページを合成する機能。もう1つのパーソナライゼーションは,エンドユーザーごとに画面構成や表示内容を変えられる機能である。QuickSolution Portalは,これらの機能を除いて検索機能にフォーカスした製品。この点が低価格化の大きな要因だと言える。

 製品ラインアップはWorkgroup EditionとEnterprise Editionの2種類。ワークグループ版は80万円と安価だが,同時アクセス・ユーザー数が最大20人,検索対象のシステムを3つまでしか登録できない,リレーショナル・データベースやXMLデータベースを検索対象にできないといった制約がある。300万円のエンタープライズ版には,これらの制約はない。
(Y.K.)