徳島県のベンチャ企業であるデジタルドリームは,9月中にもPtoP(ピア・ツー・ピア)型のコラボレーション・ツール「ifreestyle2.0 Groupware Edition」(以下,ifreestyle2.0)を発売する。米サン・マイクロシステムズが主催するオープン・ソースのPtoPプロジェクト「JXTA」のプロトコル仕様を取り入れたソフトである。

 PtoPは,サーバー機能を持たないPC同士が直接通信する形態。それぞれのPC上にあるデータを,サーバーを介さずに直接やり取りできる。ifreestyle2.0は,2つのコンポーネントから成り立っている。PtoPの通信を実現するコンポーネント(ピア・コンポーネント)と,PtoPの通信を中継/仲介するコンポーネント(サーバー・コンポーネント)である。ピア・コンポーネントは,スケジューラや住所録,メッセージ交換などのユーザー・インタフェースと,これらのデータをほかのピア・コンポーネントと共有するための仕組みを持つ。

 一方,サーバー・コンポーネントは,ピアとピアの接続を中継するプロキシのような役割を果たす。(1)ファイアウォールなどが介在して直接PtoP接続できない場合にピア間通信を中継する,(2)中継したデータをキャッシュするといった機能を持つ。例えば,多くの場合,ファイアウォールは外部から社内へのアクセスは中継しない。そこで,社内にあるPCからは,デフォルト・ゲートウエイのイメージで社外にある仲介サーバーに接続。ここをハブにして,社外のほかのピアとの接続を実現する。さらに,こうして中継したデータをキャッシュしておくと,以後,本来データを持っているPCの電源が入っていない場合でも,ほかのピアからのデータ取得が可能になる。

 掲示板などの機能を持つ「ifreeDESK」というオプション・ソフトも提供する。ifreeDESKを利用すると,例えば,メッセージを回覧して承認処理を進めるといったワークフローや,ユーザーに簡単なアンケートをとるような処理をPtoPネットワーク上で実現できる。

 ピア・コンポーネントは,オープン・ソースのXML(拡張可能マークアップ言語)データベース「Apache Xindice」をベースに実装。ユーザーに提供する画面は,DHTML(ダイナミックHTML)とマクロメディアの「Flash MX」を使って開発した。ifreestyle2.0の価格は10万円前後になる見込み。ピア・コンポーネントについては,個人情報管理ツール「ifreestyle2.0 Personal Edition+」として単体で無償提供する。また,ホスティングなどの用途で使う「ifreestyle2.0 Enterprise Edition」も提供する。(H.J.)