米サン・マイクロシステムズは9月18日,Webシステム間のシングル・サインオンを実現するためのソフトウエア群「Sun Interoperability Prototype based on Liberty Alliance Specification」(Sun IPL)を公開した。リバティ・アライアンス・プロジェクトが2002年7月に発表した「Liberty version 1.0 specifications(以下Liberty1.0)」に準拠したミドルウエアの実装サンプルで,サンが規定したオープン・ソース・ライセンスに基づいて利用できる。リバティ・アライアンス・プロジェクトは,米サン・マイクロシステムズなどが中心となり,2001年9月に設立した。現在は,米アメリカン・エクスプレス,米RSAセキュリティ,米AOLタイム・ワーナー,NTT,NTTドコモ,ソニー,米ユナイテッド航空などが仕様策定にかかわる。

 サンが実装サンプルの公開に踏み切った理由は2つある。1つは,業界としてLiberty1.0準拠のWebシステムを開発しやすくすること。サード・ベンダーやユーザー企業のソフト開発者は,この実装サンプルをベースに,Liberty1.0に準拠したWebシステムなどを構築できる。これにより,Liberty1.0仕様を浸透させる狙いである。もう1つは,各ベンダーが開発するLiberty1.0準拠のツール間での相互運用性を確保すること。Webシステム間でユーザーの認証済み情報をやりとりする際の相互運用性である。サンはこれまでも,Javaアプリケーション・サーバーの実装サンプルなどをオープン・ソース化し,普及の促進と相互運用性の向上を図ってきた実績がある。

 Liberty1.0に準拠したアプリケーション・サーバーやアクセス制御ツールは,すでに,いくつかのソフトウエア・ベンダーが開発・出荷を予定している。例えば,米ワンネーム,富士通,米ノベル,米RSAセキュリティ,米エントラストなどである。これらのベンダーの多くは,Sun IPLのソースをリファレンスに実装するなどの方法で,Sun IPLとの相互運用性を確保して製品を出荷すると見られる。サン自身も,Sun IPLとの相互運用性を確保した認証管理ツール「Sun ONE Identity Server6.0」を2002年末に出荷する計画である。(H.J.)