NTT(サイバーコミュニケーション総合研究所),パイオニアなどは,各社のセットトップ・ボックス(STB)とビデオ・オンデマンド(VOD)サーバーの相互接続試験を実施した。VOD用の映像配信技術の標準化を目指した取り組みで,前述の2社のほか,松下電器産業,NEC,英PACEマイクロ・テクノロジーが参加。正常な動作を確認できたという。

 相互接続試験の対象になったのは,映像配信用のRTSP(リアルタイム・ストリーミング・プロトコル)という技術。例えば映像配信の開始や一時停止といった,リモコンのような操作を可能にするプロトコルである。実際には,RTSPはIETF(インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース)で標準化作業が進められ,RFC2326に仕様がまとめられている。ただ,RFCはあくまでもプロトコルの仕様で,実装上の仕様ではない。このため,ベンダーによってRFCの解釈に違いがあり,相互接続できないのが実情である。

 そこで5社は,RTSPを共通のインタフェース仕様に基づいて実装。開発した試作機を使って相互接続試験を実施した。RTSPのインタフェース仕様としては,ブロードバンド時代のサービス・モデルや技術条件の検討を進める「http://www.hikari-sac.org/光サービスアーキテクチャコンソーシアム」(HSAC)で規定された仕様を採用した。

 相互接続試験と同時に,NTTとパイオニアは,MPEG-2ベースで最高25Mビット/秒のハイビジョン再生を実現できるように,セットトップ・ボックスの高速化・強化も図った。具体的には,IPパケットからMPEG-2の音声・映像データを取り出して安定して映像を再生する技術である。セットトップ・ボックスの一部をハードウエア化。試作機を使って,VODサーバーとの相互接続性を検証した。(Y.K.)