日本電子計算は,Javaのデータ・オブジェクトをキャッシュするソフトウエアの販売を開始する。米ジェムストーン・システムズが開発した「GemStone Facets」である。9月25~27日に横浜で開催されたJavaOneで,日本では初めて製品を公開した。JDO(Javaデータ・オブジェクト)に対応している。価格は,1プロセッサあたり350万円。

 Facetsは,RDB(リレーショナル・データベース)やディレクトリ・データベースといったデータ・ソースと,アプリケーション・サーバーとの間に配置して利用する。専用のFacetsサーバーを設置してもよいし,データ・ソースが1台のデータベース・サーバーならデータベース・サーバー上でFacetsを稼働させてもよい。アプリケーションが利用するデータ・オブジェクトをFacets上にキャッシュさせることで,アプリケーションからのデータの参照処理や,データ・ソースの更新処理を高速化できる。

 複数のデータ・ソース上にあるデータを基に1つのデータ・オブジェクトを生成したり,データ・オブジェクトの内容を複数のデータ・ソースに書き戻したりする場合,データ・ソースへのアクセス,データ形式の変換といった処理が発生する。こうした処理は,ハード・ディスクのI/Oを伴うなど,システムの性能劣化を招きやすい。そこでFacetsのキャッシュ機能が威力を発揮する。

 アプリケーション・サーバーにFacets SDK(ソフトウエア開発キット)を組み込むと,アプリケーション・サーバーが呼び出すデータ・オブジェクトが,自動的にFacetsサーバー上に配置されるようになる。Facetsは,オブジェクト・データベースである「GemStone/J」をベースに開発されている。GemStone/Jは扱うデータ・オブジェクトをメモリー上にキャッシュできるため,アプリケーションからのデータ呼び出しを高速化できる。また,アプリケーションからメモリー上のデータ・オブジェクトの更新も可能。Facetsは,メモリー上のデータ・オブジェクトを,定期的にディスクに保存したり,データ・ソースに書き戻したりできる。このため,複数のデータ・ソースへの更新処理がある場合でも,アプリケーションはキャッシュ上のデータ・オブジェクトだけ更新すれば済む。(H.J.)