富士通は,IP-VPN上にあるWebアプリケーションを,インターネットを経由し,かつセキュアに利用できるサービス「Web-VPNオプション」の提供を12月に開始する。同社のサービス「FENICSビジネスIPネットワークサービス」を利用しているユーザー向けのオプション・サービスである。IP-VPN専用のアクセス・ポイントにダイヤルアップする必要なく,SSL(セキュア・ソケット・レイヤー)対応のWebブラウザで同社の用意したゲートウエイにアクセスすることで,セキュアにWebアプリケーションを利用できる。メール・サーバー上のメールを読み出す機能や,メールを送信する機能も提供する。

 富士通のFENICSビジネスIPネットワークサービスは,企業ユーザーがプライベート・ネットワークを構築するサービス。富士通のIP-VPN上で複数の企業ユーザーがプライベート・ネットを共用するものの,MPLS(マルチプロトコル・ラベル・スイッチング)などを使って通信を完全に分けており,個々のプライベート・ネットワーク同士は通信できないようになっている。通常,このようなIP-VPNサービスを利用するには,専用のアクセス・ポイントにダイヤルアップし,プライベートなネットワークに接続する必要がある。そのため,ADSL接続するユーザーなどは利用するのが難しい。

 Web-VPNオプションは,IP-VPN上のサーバーに,インターネット経由でセキュアにアクセスするためのサービスである。インターネットとIP-VPNは富士通が用意するゲートウエイでつながれている。クライアントはこのゲートウエイとSSLを使ったHTTPプロトコルで接続する。ゲートウエイはHTTPプロキシとして動作しクライアントからの通信をIP-VPN内に中継する。

 ユーザーがゲートウエイにアクセスするとユーザーIDとパスワード入力が求められ,ゲートウエイはユーザーIDを基に,どのIP-VPNのユーザーか,利用できるサーバーはどれかを判断しアクセスを許可する。サーバー・アプリケーションは,Webブラウザで利用できるものであれば何でもよい。またゲートウエイは,Webメールの機能を備えており,POP3(ポスト・オフィス・プロトコル3)やSMTP(シンプル・メール転送プロトコル)に対応したメール・サーバーからメールを読み出したり,メールを送信したりできる。

 利用料金は,初期費用が10万円(5サーバーまで)。月額料金は,基本料金が3万円で,インターネットからアクセスするユーザーのIDごとに1500円かかる。FENICSビジネスIPネットワークサービスの料金は別途必要になる。(T.F.)