アズジェントは10月24日,企業のセキュリティ・ポリシーの作成を支援する2種類のツールを11月5日に出荷すると発表した。情報システムのリスク(脅威)を算定・評価するツール「RAソフトウェアツール」(開発は英XiSECコンサルタンツと独AEXISコンサルタンツ)と,セキュリティ・ポリシーを自動生成するツール「M@gicPolicyスタートアップ」(開発はアズジェント)である。価格は,RAソフトウェアツールが55万円,M@gicPolicyスタートアップが50万円。
RAソフトウェアツールは,セキュリティ・ポリシー関連の国際規格である「BS7799」の参考書として指定されているPD3000シリーズに基づくリスク・アセスメント・ツール。リスク・アセスメントの目的は,社内の情報資産を洗い出し,その情報資産に関するリスクを評価し,それに応じた施策を施すことで,リスクを最小化すること。RAソフトウェアツールは,このリスク・アセスメントの作業を支援する。
RAソフトウェアツールは,企業が持つ情報資産と,その情報資産が持つリスク,そのリスクを回避するための施策のそれぞれをデータベースとして備えている。情報資産は100種類近く登録されており,個人情報などのデータ,ノート・パソコンなどの機器,記憶媒体,人などに分類されている。ユーザーが社内にある情報資産を指定すると,そのリスクと,そのリスクを回避する施策の一覧が表示される。例えば個人情報なら,「漏えい」といったリスクがあり,それを回避するために「社員の教育」といった施策があると表示される。ユーザーは,各リスクの自社への影響度と,リスクを回避する施策が実施されているかどうかを入力。するとRAソフトウェアツールは,ユーザーが抱えているリスクの度合いを情報資産ごとに算出してくれる。ユーザーは,リスクの高い問題から順に施策を強化することで,効率よくリスクを最小化できる。RAソフトウェアツールは,各リスクに対して,実施すべき施策を推奨する機能もある。
M@gicPolicyスタートアップは,セキュリティ・ポリシーの作成を支援するベンダーに向けたツール「M@gicPolicy R2.0」のサブセット版。ユーザー企業が主なターゲットである。セキュリティ・ポリシーは,全体的な「基本方針」,目標とすべき「ガイドライン」,エンドユーザーが実施すべき細目を既定した「プロシジャ」などからなるが,M@gicPolicyスタートアップは基本方針の作成までを支援する。セキュリティ・ポリシー基準として,BS7799,JIS X5080,FISC,ISO/IEC 15408に対応する。 (K.A.)