NTTコミュニケーションズは,11月1日,VPN(仮想プライベート・ネットワーク)のゲートウエイを網側で代行運用する「VPNゲートウェイサービス」を開始する。フレッツ・ADSL(ADSLは非対称ディジタル加入者線)やBフレッツを導入している企業ユーザーに向けたサービスで,拠点間のVPNを容易に実現できる。

 VPNゲートウェイサービスには,フレッツ網とVPNゲートウエイの間を結ぶネットワークの違いによって2つのタイプがある。専用のIPネットワーク(クローズドIPネットワーク)を使うタイプと,OCNを使うタイプである。それぞれの網内に,顧客ごとに専用のVPNゲートウエイを設置。ユーザーの各拠点とVPNゲートウエイの間で,IPSec(IPセキュリティ・プロトコル)を使ってVPNトンネルを確立し,トラフィックを中継する。どちらのタイプでも利用形態やサービス・メニューは同じ。ただし,クローズドIPネットワークはインターネット上のほかのトラフィックの影響を受けにくいうえ,トラフィック制御が可能になっているため,OCNタイプより安定したスループットを期待できる。一方,OCNタイプはクローズドIPタイプよりも安価に利用できる。

 VPNゲートウェイサービスの利点の1つは,VPNトンネルの管理が容易になること。VPNゲートウエイがトラフィックを折り返してくれるため,拠点からは,基本的にVPNゲートウェイに対してのトンネルを確立するだけで済む。新たな拠点からVPNに接続する場合でも,ほかの拠点とのトンネルを設定する必要はない。また,オプションとして,VPNゲートウェイから同社の広域イーサネット・サービス「e-VLAN」などに接続できる点も魅力である。例えばe-VLANを使って主要な拠点間を接続している場合,ほかの拠点からの接続をVPNゲートウェイサービスを使って収容できる。なお,クローズドIPネットワークタイプとOCNタイプの併用(相互乗り入れ)はできない。

 サービスの料金は,フレッツ網からVPNゲートウエイまでの中継網内の伝送速度によって決まる。この伝送速度は,接続する拠点全体で共有する帯域で,5Mビット/秒から5M刻みに80Mビット/秒までと100Mビット/秒という品目がある。例えば5Mビット/秒の場合,クローズドIPネットワークタイプなら月額65万円,OCNタイプなら月額45万円である。このほか,フレッツ・ADSLなどのアクセス回線料金,各拠点のVPN機器をレンタルする「OCNビジネスパックVPN」の料金が別にかかる。e-VLANを利用する場合は,センタ接続オプションの料金と,e-VLANの料金が必要になる。
(Y.K.)