F5ネットワークスジャパンは,負荷分散装置「BIG-IPシリーズ」のファームウエアをバージョンアップした(バージョン4.5)。11月中に出荷する。新バージョンの目玉は,「ユニバーサル・インスペクション・エンジン」(UIE)と「iRule」の2つ。UIEは,データ・パケットのヘッダーだけでなくペイロードまでを識別するエンジンで,各種のアプリケーションごとに負荷を分散させられる。もう1つのiRuleは,負荷分散のルールを定義するためのWebベースのGUIツール。細かなルール設定を容易に実現できる。バージョン4.5は,既存のBIG-IPユーザーには無償で提供される。

 従来版のBIG-IPでは,Webトラフィックについては,HTTPヘッダーまでしか識別できなかった。UIEを使ってペイロードまで識別することで,例えばSOAP/XMLのデータの内容をもとにトラフィックを振り分ける,データ中に埋め込まれる携帯電話の識別情報を使ってセッションを管理するといった使い方が可能になる。SIP(セッション・イニシエーション・プロトコル)にも対応できる。また,パケットやファイルの内容を解析することで,ネットワーク・アタックやウイルスの検知・フィルタリングも可能だという。

 このほか,F5ネットワークスは,ブレード・サーバー向けの負荷分散ソフト「BIG-IP Blade Controller」を発売。2つのブレードに搭載することで,冗長構成をとれる。価格は1ブレード用で161万2000円である。また,大規模サイト向けのアプライアンス「BIG-IP 5100」,レイヤー4の負荷分散機能を強化するための新しいASICを搭載した「BIG-IP 2400」,中小規模サイト向けの「BIG-IP 1000」といった新製品も発表。2003年の第1四半期に発売する。価格は,BIG-IP 5100が799万円,BIG-IP 2400が625万円,BIG-IP 1000が375万円(いずれも単体構成時)。(T.F.)