米BEAシステムズは米国時間で1月27日,Javaプログラムの開発者が手軽にXML(拡張可能マークアップ言語)データを扱えるようにするサービス「XML Beans」の試験提供を始めた。利用したいXMLデータの構造情報(XMLスキーマ定義ファイル)をXML Beansに引き渡すだけで,その構造情報に従ったXMLデータを簡単に扱えるようなJavaクラスを自動生成し,送り返してくれる。同社が運営する開発者向け情報サイト「BEA dev2dev」で,無償で利用できる。

 XML Beansと同様の機能は,Javaアプリケーションの統合開発ツールに搭載され始めている。インターネット上で無償で入手できるようなソフトも出てきている。BEAシステムズ自身も同日,XML Beansの機能を提供するソフトを開発途上版としてdev2dev上で配布を始めた。ただ,XML関連仕様は変化が激しく,最新版を常に入手し続けるのは難しい側面もある。サービスであれば,常に最新版を使えるメリットがある。

 XML Beansは,XMLスキーマ定義ファイルの内容を解析し,XMLデータの型に対応したJavaクラスを自動生成する。開発者は,XMLの知識がなくても,生成されたJavaクラスを利用するだけで,XMLデータを扱えるようになる。従来,JavaプログラムでXMLデータを作成して送受信するには,DOM(文書オブジェクト・モデル)やSAX(XML用の簡易API)といったAPIを開発者が操り,要件に合うようにXMLデータを組み上げ,それを任意のプロトコルで目的のシステムとやりとりする,というコードを作り込む必要があった。複雑なXMLデータを扱いやすくするために,XMLデータと対応するJavaクラスを生成して利用しようとすると,型情報のマッピングといった設計に時間がかかることも多かった。どの方法を採る場合でも,従来は開発者にXMLの知識が必須となり,コードを記述するのに手間もかかっていた。XML Beansは,こうした開発者の負荷を軽減する。

 将来的にXML Beansの機能は,同社の開発支援ツール「WebLogic Workshop」に組み込まれる可能性が高い。WebLogic Workshopは,XMLベースのWebサービス・インタフェースと,社内システムのロジックとを結び付けるようなプログラムを作成しやすいという特徴がある。現在のところWebLogic Workshopは,RPC(遠隔手続き呼び出し)タイプのWebサービス・インタフェースにしか対応していないが,今後メッセージ・タイプのWebサービス・インタフェースに対応した場合には,XML Beansのような機能の有無が生産性に直結するとされている。(H.J.)