インターネット検索サービスを提供する米グーグルは米国時間で3月26日,ユーザーにパソコンの余剰能力を提供してもらい,膨大な演算能力を生み出すサービスの試験提供を始めた。Webブラウザに検索ツール・バーを組み込むためのアドオン・ソフト「Google Toolbar」(英語版)に「Google Compute」という新コンポーネントを追加して使う。同社が研究中の技術を実験的に提供する「Google Labs」で公開した。

 Google Computeは,ユーザーに自分のパソコンの余剰能力を提供してもらうための仕組み。ユーザーがGoogle Computeを導入してToolbarの設定で有効にすると,Google Toolbarがネットワーク経由で処理するデータなどを取得し,実行結果を送り返すようになっている。処理は,ユーザーがパソコンを使っていない状態を見計らって実行させることもできるし,ユーザーの利用状況に関わらず適宜実行させることもできる。この設定は,ユーザー自身が設定で切り替えられる。処理1回あたりにネットワーク経由で取得するデータ量は,1Mバイト程度。処理負荷が過剰にならないように,1カ月あたりのデータ量は約20Mバイト程度に制限されているという。

 現在のところGoogle Computeを有効にすると,スタンフォード大学の学術プロジェクト「Folding@home」の解析処理が実行される。このプロジェクトは,タンパク質の構造を解析することで,これまで判明していなかった病気の治療法を探そうというもの。グーグルでは今後,Google Computeで得られる演算能力を,同社のサービス向上に利用したり,ほかのプロジェクトに提供したりすることを検討しているという。

 Google Computeは,Google Toolbarの英語版にのみ導入できる。対応OSは,Windows95/98/Me/NT/2000/XPである。Internet Explorer5.0以上,64Mバイト以上のメモリーが必要になる。(H.J.)