NTT東日本は4月,インスタント・メッセージ(IM)や情報のプッシュ配信を統合したサービスの実証実験を始める。今後ユーザーに浸透していくと見られる「リアルタイム性が高いコミュニケーション・サービス」の実用化に向け,クライアント・ソフトやサーバーの技術を検証する。実証実験は5月末まで。

 このために同社は,「双方向コミュニケーションソフトウェア」というソフトウエア・システムを開発した。IMクライアントやプッシュ配信用のビューアの機能を統合したデスクトップ常駐型のクライアント・ソフト「デスクトップパートナー」を,ユーザーに無償提供(http://www.desktoppartner.net/)。IMのメッセージ中継サーバーや情報をプッシュ配信するサーバーは,NTT-X(goo)が運用する。ユーザーは,ほかのユーザーとのリアルタイム・メッセージ交換,Webサイトやオンライン辞書の検索,ニュース速報などのプッシュ配信といったサービスを1つの画面上で利用できる。プッシュ配信では,例えば「東京の強風注意報」というように,配信する情報の内容が,ユーザーが指定した条件に合致した場合にだけ,その内容を通知するアラート・サービスも利用できる。

 デスクトップパートナーには,ファイアウォールを経由しても前述のサービスを受けられるように,プロトコルを自動変換する仕組みが実装されている。SIP(セッション・イニシエーション・プロトコル)をベースにした機能である。このほか,接続先のサーバーに障害がある場合などに自働的に接続先を切り替える機能を持つ。また,ユーザーがネットワークに接続していない場合などには,デスクトップではなく携帯電話にメールを送信するなど,サーバー側で情報伝達手段を自働的に切り替えられるようになっている。

 NTT東日本は,サーバーに残るログの解析や参加者へのアンケートを通じ,これらの技術やサーバーの配置・運用方法,運用コストなどの検証を進める。今後は,今回の実験システムを,さまざまな企業向けに,CRM(顧客リレーションシップ管理)やナレッジ・マネージメント向けのシステムとして提供したい考えである。(Y.Y.)