アドビシステムズは5月22日,Webシステムのフォーム作成を支援するソフトウエア群を発表した。一般的なWebのフォームでは,ブラウザの種類が変わるとフォームの見た目も変わってしまう,フォームを印刷すると画面上と体裁が変わってしまうなどの問題があるが,これを改善する製品だ。

 製品は大きく4つある。1つは,同社が開発したディジタル文書形式であるPDF(ポータブル文書フォーマット)のデータからフォームを作成するソフト「Form Designer5.0」である。残りの3つは,作成したフォームをクライアント側で利用できるようにするためのソフトで,サーバー・ソフトである「Document Server5.0 for Reader Extensions」と「Form Server5.0」,クライアント・ソフト「Form Client5.0」がある。これらは,クライアント側の要件に応じて選択する。

 例えば,クライアント側にAcrobat ReaderとWebブラウザがある場合は,Document Serverが使える。Webブラウザなどからフォームを要求すると,あらかじめForm Designerで作成したPDF形式のフォームをDocument Serverがクライアントに返す。この場合,エンドユーザーには印刷結果とまったく同じ見た目のフォームが表示されデータを入力できる。Webブラウザの種類が変わると見え方が変わるなどの問題を防げる。

 Webブラウザだけで表示したければ,Form Designerで作成したXML(拡張可能マークアップ言語)形式のフォームをForm Serverで提供する。Webブラウザでフォームを要求すると,Form ServerがXML形式のフォームをHTML形式に変換して返す。Webブラウザだけで済む利点はあるが,ブラウザの種類によって見え方が異なるといった問題が生じる。

 ネットワークに接続されていない環境でフォームを使うならば,クライアントに「Form Client5.0」を利用する。XML形式のフォームをクライアント側にダウンロードして保存し,利用できるようになる。このため,ネットワークに接続していない環境でもフォームを使える,フォームに入力したデータをクライアント側に保存できるという利点がある。ただし,XML形式のフォームを表示するため,ブラウザの種類によって見え方は変わってしまう。

 製品は,アドビが直接販売するのではなく,SI業者を通じて提供する。このため,価格は個別見積もりとなる。出荷時期は,Form Designerが5月12日,残りは2003年第2四半期に出荷する。(H.J.)