JPCERT/CC(コンピュータ緊急対応センター)は,これまでの非営利団体から法人に変更したことを,5月1日発表した。名称も「有限責任中間法人 JPCERT コーディネーションセンター」に変更した。略称はJPCERT/CCのままである。これまで,JPCERT/CCは事務局の運営をほかの団体に任せるなど,組織的に整理されていない部分があった。そこで,業務を進めやすくするため,法人化に踏み切った。

 法人化を機に,2つの新しい取り組みを始める。1つは,インターネット上にセンサーの役目を果たすシステムを設置し,不正アクセスや大量のウイルス発生をいち早く察知する定点観測事業である。これまでの個人や企業からのインシデント(被害などの情報)の報告を受けてから情報を公開するというやり方では,対応が後手にまわってしまう。このようなシステムを利用し,不正アクセスの兆候を見つけることができれば,対処しやすい。今年の秋をめどに提供するという。

 もう1つは,不正アクセスや攻撃,ウイルスなどの情報,つまり被害情報をやり取りするためのツールを開発するIODEF(インシデント・オブジェクト記述交換フォーマット)実装運用事業である。IODEFは被害情報をやり取りするための標準フォーマット。現在IETF(インターネット・エンジニアリング・タスクフォース)で標準化作業を進められている。(T.F.)