Web技術の標準化団体であるW3C(World Wide Webコンソーシアム)は米国時間で4月29日,障害者や高齢者が使いやすいWebサイトを構築するための新ガイドライン「Web Content Accessibility Guidelines 2.0(WCAG2.0)」のドラフト版を公開した。99年に勧告された前バージョン(WCAG1.0)と比べると,WebサイトやWebページの作成者がチェックすべき項目を明確に記述していること,XML(拡張可能マークアップ言語)やサーバー側プログラムなどの新技術を念頭に置いていること--などが新しい。

 すでに現実世界では,障害者や高齢者が公共の交通機関や施設などを利用しやすくなるように,「バリア・フリー」と呼ぶ環境を実現しようとする気運が高まっている。それと同じように,Webの世界でも,障害者や高齢者の参加/利用を容易にする取り組みが必要だと考えられている。具体的には,たとえば,Webページ上に画像データを埋め込むときには,画像の内容を文字列でIMGタグのALT属性に記述する。さもないと,目が不自由なユーザーが音声読み上げソフトでWebページを読んだときに,画像の内容を読み取れないからだ。

 WCAGは,こうした取り組みを実施するときに参考にすべきポイントをまとめたものだ。新たに策定されている2.0では,「どんな内容を満たしていれば達成したことになるのか」を具体的に列挙している。例えば,「コンテンツの構造を明確にしなければならない」という目標を達成しているかどうかを判断するために,「段落や長文中の主な見出しといった構造を視覚的に表現しているか」などのチェック項目を明記している。こうしたチェック項目は,3段階に分けて明記されており,レベル1から3の順に達成度が高くなる。従来の1.0では,単にコンテンツの作成者などが「すべきこと」や「したほうがいいこと」を概念的に記述しただけで,具体的にどうすればいいのかわかりにくい部分があった。(H.J.)