NECは5月27日,マイクロソフトの技術をベースに開発したアプリケーションの信頼性や可用性を向上させるミドルウエア製品の新バージョンを発売した。Windows環境向けのアプリケーション・サーバー「ActiveGlobe WebOTX/COM Ver3.0」である。新バージョンの目玉は.,従来のMTS(マイクロソフト・トランザクション・サービス)対応に加えて,「.NET Framework」に対応したこと。Visual Basic6.0で開発した既存アプリケーションと.NET Framework上に構築した新規アプリケーションの両方を一括管理する機能などを備える。稼働OSはWindows2000/2003で,価格は50万円。出荷は6月25日。

 3.0では,.NETアプリケーションとCOM+アプリケーションを共通の方法で管理できる。従来,.NETとCOM+では運用管理ツールが異なっていたため,既存のCOM+アプリケーションを運用しながら,新規アプリケーションは.NETで構築・運用したいという場合には,それぞれの管理ツールを管理者が使い分ける必要があった。WebOTX/COM3.0の場合は,1つの管理ツール上で.NETアプリケーションもCOM+アプリケーションも,同じように管理できる。移行期間などにおける管理作業が楽になる。

 MTSや.NET Frameworkの信頼性・可用性を強化してくれる機能もある。まず,アプリケーションごとに,メモリーの使用量やプロセスの起動数などの上限をあらかじめ割り当てておける。メモリー・リークなどが発生しても,システムのメモリーが食いつぶされてシステム停止を招くような事態を避けられる。また,大量のトラフィックが一時期に集中した場合にも,システムそのものが落ちないように自動的に制御してくれる。管理者があらかじめ設定した優先度に従い,WebOTX/COMが自動的にアプリケーションに対するトラフィックを遮断する機能もある。応答のないアプリケーションを自動的に再起動することもできる。

 こういった信頼性・可用性を強化する機能の一部は,マイクロソフトが2003年6月26日に出荷するWindows Server2003でもサポートされる。しかし,Windows Server2003で強化されるのは,.NETアプリケーションの信頼性・可用性の向上だけ。WebOTX/COMならば,.NETとCOM+の両方について強化できる。また,ポリシーに基づいてアプリケーションの呼び出しを制御するといった機能は,Windows Server2003ではまだサポートしていない。(H.J.)