日本IBMは,早ければ9月末にも,IPコンタクト・センター・サービスを開始する。いわゆるコール・センター向けに,IP-PBX(PBXは構内交換機)などの機能を提供するASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)型のサービスである。このサービスを使えば,高額の初期投資なしで,手軽にIPコンタクト・センターを構築できる。

 コール・センターを構築する場合,PBXのほか,手が空いているオペレータに呼を割り振るACD(自動着信呼分配装置),IVR(音声自動応答装置),顧客管理システムとPBXを連携させるCTI(コンピュータ・テレフォニ統合)サーバー,録音装置などを用意する必要がある。これらの機器には,少なくとも数百万~数千万円の投資が必要で,多くの企業には敷居が高かった。このため,中小企業などでは,通常のオフィス用の電話をコール・センターで使うことも珍しくなく,顧客サポート業務は必ずしも効率的とは言えなかった。

 そこで日本IBMは,20席程度の中小規模のIPコンタクト・センター向けに,ASP型サービスを提供することにした。IP-PBXとACD,IVRなど,コンタクト・センターの基本機能をサービスとして提供する。ユーザーは,広域イーサネットなどを使って,オペレータを配備したセンターとIBMのデータセンターを接続することで,コンタクト・センターを構築できる。IBMは,すでに,米アバイアのIP-PBXなどを使ってシステムを構築。一部顧客への販売活動を始めている。第1号の顧客が決まり次第,2~3カ月以内に,正式にサービスを始めるとしている。

 サービスの料金は,1席当たりの月額料金。最低20席からの契約で,20席以上なら1席単位で追加できる。合計席数によって単価が変わるため,具体的な料金は明らかにしない。ただ,コラボスなどが提供中の同様のサービスでは,相場は1席当たり月額5万円前後。IBMの場合も同程度の金額になる可能性が高い。
(Y.K.)