ケイ・ラボラトリーは,SSL-VPNシステム「セキュリティの匠」を開発した。ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスとして,主にグループウエアのベンダー向けに提供を開始する。ファイアウォールの設定変更や,専用機の導入が不要で,社内のWebサーバーにHTTPS(HTTP over SSL)でアクセスできる。利用する際は,ディジタル証明書を使ってサーバー/クライアントともに認証する。携帯電話やPDA(携帯情報端末)からも利用できる。

 SSL-VPNは,インターネットから社内システムにアクセスする場合などに利用する技術。IPSecなどを使うVPN(仮想プライベート・ネットワーク)と比べて,クライアント・ソフトが不要で手軽なことから,採用企業が増えている。ただ導入時には,インターネットからサーバーへの通信を中継する専用機を設置し,その専用機のHTTPS通信を許可するよう,ファイアウォールの設定を変更する必要がある。

 その点,ケイ・ラボラトリーが開発したSSL-VPN技術は,ファイアウォールの設定変更が必要ない。主な作業は,アクセス先となる社内Webサーバーに専用のソフトを導入するだけである。セキュリティの匠は,インターネット上のクライアントPCが社内Webサーバーからデータをダウンロードするのではなく,社内Webサーバー上の専用ソフトがインターネット向けにデータを送信する仕組みになっている。このため,ファイアウォールの設定変更は必要ないというわけだ。

 専用ソフトがデータを送る相手は,ケイ・ラボラトリーがインターネット上に設置した中継サーバーである。クライアントPCは,中継サーバーにアクセスしてSSL(セキュア・ソケット・レイヤー)認証。社内Webサーバー上のデータを要求すると,中継サーバー経由でデータが送信されてくる。すべての通信はSSLで暗号化する。

 Webサーバーに導入する専用ソフトには中継サーバーのアドレスなどをあらかじめ組み込んであるため,入力する項目はなく,設定は簡単である。主にOEM供給での提供を想定しているため,価格は決まっていない。(T.F.)