東京ガス・エンジニアリングは,インターネット経由でGIS(地図情報システム)を提供するサービス「GeOAP(ジオープ)」を2004年4月に商用化する。ユーザーがGeOAPに住所情報などを送ると,最寄り駅からの路線距離や,指定住所をマーキングした地図画像などを返信してくれる。XML(拡張可能マークアップ言語)を基盤とするWebサービス技術を利用しているため,ユーザーが自由にアプリケーションを開発できる。また,Office XPなどからも利用できる。

 GISシステムで面倒な最新の地図情報への更新作業も,東京ガス・エンジニアリングが定期的に実施してくれる。料金も1アカウントあたり1万円からに設定し,既存のGISシステムは高価で敷居が高かった中小企業でも,営業支援ツールやバス定期券の路線距離調査システムなどに組み込みやすいとしている。

 東京ガス・エンジニアリングは,親会社である東京ガスと共同で,83年から独自のGISシステム「TUMGY」を開発・販売してきた。従来は主に,ガスや水道などの公共事業者向けに製品を出荷してきたが,2003年頃に販路を拡張。SFA(営業活動自動化)やCRM(顧客関係管理)などのシステムとの連携を容易にしたGIS製品を開発し,民間企業への販売を進めていた。

 その販売活動を通じ,安価に利用したい,ユーザー自身の手でカスタマイズや加工などを実施したい,顧客情報を外部に出したくないなどのニーズを認識。これらに応えるため,GISのWebサービス化を決定した。2002年末に開発を本格化し,2003年9月には体験サイトを公開している。体験サイトの構築には,マイクロソフトのWindows 2000 Serverとアプリケーション基盤「.NET Framework1.1」を利用した。

 料金は,1アカウントあたり月額1万円程度からを計画中。実際には,月額料金の異なる3つのランクがあり,ランクごとに使えるポイント数が変わる予定である。ユーザーは,ポイント数の範囲内なら,サービスを何度でも使える。呼び出す機能の複雑さに応じて,消費するポイント数は変化する。例えば,路線距離をテキスト情報で取得するだけなら1ポイント,地図画像を取得するなら3ポイント,複数の住所情報と地図画像を融合させるなどの加工が必要な場合は10ポイントを消費するという具合。ポイントを超えた場合は,従量制で課金する。(H.J.)