日本IBMは11月18日,ネットワーク経由でコンピュータ資源(ハードウエアやソフトウエアなど)を柔軟に利用できるようにし,使用量に応じて課金できるようにするユーティリティ・コンピューティングのための技術基盤「ユニバーサル・マネジメント・インフラストラクチャー(UMI)」を発表した。2004年4~6月期に米IBMと協力して実証試験を始め,2004年末には自社のホスティング・サービスやアプリケーション管理サービスに導入する計画である。ユーザー企業向けのソリューション製品として提供することも検討している。

 UMIベースで構築したデータセンター設備なら,予期せぬトラフィックが集中しても,自動的にサーバー資源が追加される。このためECサイト運営企業は,過負荷によってサービスがダウンするような最悪の事態を避けられる可能性がある。また,繁忙期に耐えられる高性能なサーバー・マシンを購入したり,異なるシステムごとに待機系サーバーを用意したりといった,コスト上の無駄をなくす効果も期待できる。

 UMIは,次のような機能を備える。(1)複数のサーバー・マシンの稼働状況や設定情報を一括管理する機能,(2)待機系マシンに必要なソフトウエアを組み込んでシステムに自動的に追加する機能,(3)プロセッサやメモリーなどの使用量を計測する機能,(4)システム情報や課金情報をWebブラウザで閲覧する機能――などである。将来的には,SLA(サービス・レベル契約)に基づき自動的にコンピュータ資源を提供する「ポリシー・ベースド・マネジメント機能」なども搭載する。

 これらの機能は,米IBMの統合システム管理製品「Tivoli」を中核にして実装する。例えば,(2)のソフトウエアの自動導入・構成には,「Tivoli Intelligent ThinkDynamic Orchestrator」を使用する。(H.J.)