ベンチャーのレクサス(本社:川崎市)は12月11日,インターネットへの公開用に設置したFTP(ファイル転送プロトコル)サーバーなどから,安全に社内LAN側にファイルを取り込める専用装置「ファイナルウォール」をNHK(日本放送協会)と共同開発したと発表した。近く販売を始める。インターネット接続回線から社内LANへのネットワーク攻撃や不正侵入の恐れをなくしたのが特徴である。オープン価格だが,実勢価格は50万~60万円程度という。

 ファイナルウォールを使うと,社内への侵入をほぼ確実に防ぎながら,ADSLなどの割安なインターネット接続回線を介して,FTPなどによるファイル共有を実現できる。例えば,社内の一部署が独自にインターネット接続回線を引いて,取引先とファイル交換するような場面で使える。

 装置は,IEEE1394インタフェースとハード・ディスクのペアを2組内蔵。両ハード・ディスクの内容を,制御機構により同期する仕組みになっている。ファイナルウォールを利用する場合は,IEEE1394インタフェースの一方を自社の公開サーバー(FTP/Web/WebDAVなどのサーバー)に接続。他方を,社内LAN上のパソコンなどにつなぐ。接続したコンピュータからは,ファイナルウォールは通常のローカル・ディスクとして扱える。

 この仕組みにより,取引先などから公開サーバーに送り込まれたファイルが社内パソコン側のディスクに複写され,社内パソコンで扱える状態になる。インターネットと社内LANは,IPネットワーク・レベルでは接続されていないことになる。このため,ネットワーク・レベルの攻撃で社内LANに不正侵入される恐れはない。

 また,ファイナルウォールに接続された公開サーバーと社内パソコンが,同時に同じファイルを操作しようとしても不整合が起こらないように,排他制御の仕組みを備える。ファイナルウォールのディスク内容を,別のハード・ディスクに高速にバックアップする機能もある。利用するコンピュータに特別なドライバ・ソフトは不要。Windows/UNIX/Linux/Macintoshなどで使える。(H.J.)