NTTドコモは,第3世代携帯電話「FOMA」を大幅に強化し,2004年2月に新シリーズ「900i」として販売を開始する。iアプリやFlashのデータ容量を大幅に増やすほか,HTMLメールの送受信機能などを追加。ディジタル・カメラ機能は,機種によっては最高200万画素を実現した。端末重量や待ち受け時間も,505i並みに改善する。

 NTTドコモは,4月ころからKDDIの第3世代携帯「CDMA2000 1X」の攻勢にさらされている。11月の月間純増数では,ドコモの6万3800に対し,KDDIが23万9300と,大きく水をあけられた。今回のFOMA新機種は,FOMAでは初めて50Xシリーズと同じiモード企画部が開発を主導。型番もこれまでの4けたではなく「900i」シリーズとした。505iの上位となる「iモードの最上位機種」であることを明確にして,反転攻勢をかける。

 2月に発売するのは,NECの「N900i」,シャープの「SH900i」,パナソニック モバイルコミュニケーションズの「P900i」,富士通の「F900i」,三菱電機の「D900i」の5機種である。これまでのFOMA端末は,各メーカーが統一感なくさまざまな機能を実装していたが,900iシリーズではある程度共通のスペックに,各社が独自機能を付加する。

 共通スペックは,これまでのFOMAや505シリーズの機能を拡張したもの。iアプリのアプリケーション容量は,最大100Kバイトと従来の30Kバイトの3倍以上に増やす。データ保存領域であるスクラッチパッドも,最大400Kバイトと2倍にする。さらに,FOMAでは初めてFlashを搭載し,505iシリーズの5倍の容量である最大100KバイトのFlashアプリを実行可能にした。

 メールやテレビ電話機能も強化する。新たにHTMLメール機能「デコメール」を搭載。文字の大きさや色を変えたり,画像を張り付けられる。900iシリーズ同士のほか,PCともHTMLメールをやり取りできる。テレビ電話機能には,「アバター」と呼ぶキャラクタに代理応答させる機能「キャラ電」を追加した。ボタン操作でキャラクタを動かし,電話に出たくない場合や,感情を表現したい時に利用する。900iシリーズにはあらかじめ3種類のキャラクタがプリインストールされているほか,ネット経由で購入することもできる。

 このほか,メガピクセルのディジタル・カメラ機能,外部メモリー・カード対応機能,赤外線通信機能,2次元コード読み取り機能,動画クリップで着信を知らせる「着モーション」機能などを,全機種に搭載。SH900iは,202万画素のディジタル・カメラ機能を装備する。重量は115~130g,連続待ち受け時間は300時間。505iシリーズ並みに改善した。

 端末の価格は未定。パケット料金については「競争力のあるメニューを2月の発売までに検討する」(NTTドコモ)。サービス・エリアは,2003年度末までに地上の人口カバー率を99%に上げるほか,地下鉄構内などにも拡大していく。来春には,ビデオ・カメラ機能を強化した「P900iV」と,タッチパネル液晶とBluetooth通信機能を備えた「F900iT」を追加する。(T.F.)