メトロNECソフトウェアは1月25日,パソコンのハード・ディスクをまるごと暗号化するソフトウエア「PointSec!(ポイントセック)」を発売した。セキュリティ対策の弱点といわれるパソコンのハード・ディスクにあるデータを守り,ノート・パソコンを携行する際のセキュリティ強化に役立つ。PointSec!は,スウェーデンのプロテクト・データ社のソフト「Protect!」をメトロとNECソフトが日本語化した製品である。

PointSec!の一番の特徴は,パソコンのブート(立ち上げ)時にID/パスワードなどで1回ログインすれば,ハード・ディスク上のデータをいつも通りに読み書きするだけで自動的に暗号化/復号化してくれるところである。従来から,ファイルを暗号化するソフトウエア製品はあったが,ユーザー自身でファイル/ディレクトリを指定して暗号化/復号化するという操作が必要であった。また,暗号化セキュリティ・ポリシーの設定などを,ネットワークを介して一元的に設定,管理できる。暗号化ソフトを全社員がインストールしたものの,暗号化していなかったというようなことが防げる。

指定した時間を経過したら,キーボードをロック,あるいはスクリーン・セーバーを起動してパスワード・プロテクトをかけたり,ログインの回数やパスワードの有効期間を設定したりといった機能を備える。パスワードの最低文字数も指定できる。これらの機能やどのドライブ(パーティション)を暗号化するかなどの設定は,セキュリティ・ポリシーとしてシステム管理者が定義できる。アクセス権のレベルを3段階用意しており,全社を管理するシステム管理者,部門を管理するローカル管理者とエンドユーザーというように割り当てるのが一般的である。システム管理者が全社的なセキュリティ・ポリシーを定義し,その範囲内でローカル管理者がポリシーを変更して,エンドユーザーに配布するという使い方ができる。エンドユーザーがパスワードを忘れた場合は,ローカル管理者が対応する。

PointSec!は暗号化アルゴリズムにCASTとBlowfishという方式を利用し,ハード・ディスクのパーティション単位で暗号化する。暗号化/復号化による処理速度の低下はほとんどないという。実際,「画像処理ソフトで1~3%の処理速度の低下で済み,オフィス・ソフトならばほとんどわからない」(NECソフトウェア)という。

動作環境は,Windows95/98/NT4.0 SP3以上。価格は,管理者向けのアドミニストレータ・パッケージが48万円で,システム管理者やローカル管理者がこのパッケージを必要とする。エンドユーザーが利用するためのユーザー・ライセンスは,パソコン1台当たり,500ユーザー未満の場合1万4000円,500以上1000ユーザー未満で1万2500円,1000ユーザー以上で1万1000円である。(T.K.)