日本IBMは,インテル製のプロセッサを搭載する「IAサーバー」上で,IBMメインフレーム用OSを動作させるソフトウエア「NUMA-Q S/390環境」を出荷する。まず年内にもVM/VSEユーザー向けに限定出荷し,2001年第一四半期(1~3月)にはOS/390 V2R10をサポートして正式出荷する予定。

このソフトウエアは,e server xSeriesの上位機種である「NUMA-Q」用である。同機のUNIX OSである「DYNIX/ptx」上で,メインフレームの環境をエミュレーションする。700MHzのPentium III Xeonを利用する場合,処理速度は1プロセッサあたり10MIPS程度。S/390と性能・価格比などのバランスをとるため,シングル・イメージに対して3プロセッサまでしか利用できないように制限している。「S/390の下位機種で構築したアプリケーション資産を継続的に利用したいが,発展させるつもりはない」というユーザーのほか,他社の小型メインフレームのユーザーも顧客ターゲットにする。

IBMでは,第一四半期中にDYNIX/ptx上でLinuxもエミュレーションできるようにする。引き続き2001年下半期(7~12月)には,Windows 2000の後継OSである「Whistler」のDatacenter Server版をNUMA-Q上でネイティブに稼働させる。それによりIBMは,NUMA-Qを,プロセッサ単位で動的に資源配分可能なマルチOSサーバーとして位置付ける。

当面,ソフトウエアを単体で販売する予定はなく,工場でNUMA-Qにプリインストールして出荷する。S/390環境を搭載したNUMA-Qの価格は未定だが,「S/390シリーズの最下位モデルを導入する場合と比べると,3分の1程度ですむ」(IBM)という。 (H.J.)