Webアクセラレータ製品のベンダーである米ネットスケーラ(Netscaler)は,2001年4月,同社の製品「NetScaler」に新たな機能を加えるオプション・ソフトを発売した。日米同時発売で,国内ではトーメンサイバービジネスが輸入販売する。新たに発売したオプション・ソフトは,「トラフィック・マネジメント・オプション」(TMO)と「SureConnectオプション」の2種類。TMOはサーバー負荷分散の機能を実現するソフト。もう1つのSureConnectは,サーバーがユーザーに応答を返すまでにかかる時間を予測する機能を持つ。これらのオプションを利用することで,ユーザーはより品質が高いサービスを実現できるようになる。

NetScalerは,Webサーバーとユーザー(ブラウザ)の間のTCPコネクション確立にかかるオーバヘッドを減らすことでWebサーバーの高速化を図るツール。通常,1つのWebページの中には,イメージ・データなどいくつものコンポーネントが含まれていて,ブラウザは1つのコンポーネントを取得するごとにTCPセッションの確立,切断を繰り返す。NetScalerは,ユーザーとWebサーバーの間に設置し,Webサーバーといったん張ったコネクションを維持したまま,ユーザーからのアクセス要求を受け付けWebサーバーに転送するツールである。こうすることで,Webサーバーのコネクションの確立・切断による負荷を削減し,その分のリソースをほかの処理に使える。

今回,このNetScalerにコネクション管理機能のほかに,トラフィック制御機能などを組み込めるようにオプション・ソフトを開発した。特徴的なのがTMOとSureConnect。TMOは複数のサーバーにアクセス要求を分散させるソフト。ただ,NetScalerのコネクション管理と組み合わせると,ちょっと変わった負荷分散を実現できる。例えば,1人のユーザーが1つのWebページを取得する場合でも,コンポーネントごとにアクセスするサーバーを動的に選択させられる。

もう1つのSureConnectは,サーバーからユーザーに応答が変えるまでにどの程度の時間がかかるかをNetScalerが予測する機能を持つ。NetScalerには,Webサーバーへのすべてのアクセス要求の履歴が残る。このデータから,それぞれのトランザクションに関してどのくらいの時間で応答が返っているかを計算。この結果,ユーザーが長く待たなければならない場合には,例えば,どの程度待つかをユーザーに通知するようなWebページや,オススメ商品を紹介するWebページなどを別のサーバーから自動的に返信するように,負荷分散ポリシーを設定できる。製品の価格は,NetScaler3100本体が300万円程度,ギガビット・イーサネット対応のNetScaler3200が500万円程度。オプション・ソフトのTMOは100万円程度,SureConnectは200万円程度になる。 (Y.K.)