大手書店の丸善と,オンライン書店「bk1」を運営するブックワン(東京都文京区)は2月5日から,丸善の店鋪と「bk1」を販売面で連携させる。一般書籍の分野においては,実店鋪が丸善,オンラインは「bk1」とのすみ分けを明確にして共同で販促活動を行うもので,22日に丸善がブックワンの発行済み株式のうち4%を取得した。

 「bk1」はこれまで洋書を取り扱っていなかったが,丸善の洋書データベースと受発注システムを結び,一般洋書をオンライン販売する。これにより「bk1」は,在庫を持たずに洋書を販売できるようになる。一方,丸善が運営してきたオンライン書店は,専門書を中心とした販売体制に移行する。

 販促活動として丸善は,「bk1」で紹介された書籍の専門コーナーを国内12店鋪に設置する。「bk1」はサイトやメールマガジンで,丸善の店頭で開かれるサイン会やキャンペーンなどを紹介する。両社がすみ分けることで,顧客の相互誘導を進める。

 両社は今後,「bk1」に注文した書籍を丸善の店頭で受け取れるようにするほか,オンライン販売の物流や決済などシステム面でも共有化を進める考えだ。

(瀧本 大輔=日経ネットビジネス編集)