米ナップスター社は2月20日,米レコード業界に対して今後5年間で10億ドルの楽曲使用料を支払う用意があると発表した。5大レコード会社に対しては1社当たり年間3000万ドルを支払う。それ以外の独立系レーベルやアーティストに対しては年間で合計5000万ドルを用意し,楽曲データの配信回数に応じて分配する。

 米ナップスターは2000年10月に独メディア企業のベルテルスマン社と提携。同時に,現在は無料で提供している音楽ファイル交換サービスに,著作権保護機能を取り入れた上で,2001年夏から有料化することを発表している。米ナップスターによると,現在の会員は5000万人以上。今回の発表は,著作権侵害を巡って係争中のレコード会社に対して訴訟の取り下げを求め,この有料サービスへと合法的に移行することを狙ったもの。

 同時に,現在検討中の有料サービスの内容の一部も明らかにした。利用料金は未定だが,ダウンロード回数制限付きの基本サービスで月額2ドル95セントから4ドル95セント,回数無制限のプレミアムサービスで月額5ドル95セントから9ドル95セントとする。コンテンツの暗号化,課金などを可能にする著作権保護機能は,ベルテルスマン社の関連会社の米デジタル・ワールド・サービセズ社のものを採用する。

 なお,サンフランシスコ連邦高等裁判所は2月12日,ナップスター社の法的主張を退ける裁定を下しており,レコード会社側が交渉に応じない場合は,同社がサービス停止に追い込まれる可能性も残っている。