ネット広告専業のレップであるデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は,動画広告サービス「Net-CM」を8月28日から開始した。動画広告は,テレビCMのように映像を広告として配信するもの。最近活気づいており,7月にはダブルクリック,8月13日にはサイバー・コミュニケーションズ(CCI)が開始するなど,ネット広告大手の参入が相次いでいる。

 動画広告では,従来の静止画や文字を中心としたバナー広告と違い,テレビCMと同様に動画と音声を利用できる。バナー広告以上の訴求力やブランドの認知効果を狙えることから,ネット広告の需要を喚起につながると,各社が事業化を進めている。

 DACのNet-CMでは,横長のバナー広告の一部に動画広告を流したり,別のウィンドウを開いて配信したりできる。Net-CMのほかに,米マクロメディア社が開発したFlashを利用した,コンピューターグラフィックスのアニメーションを使った動画広告サービス「Dynamic AD」も提供する。料金は,掲載する媒体や広告の内容によって変わるが,Net-CMとDynamic ADともに1インプレッション当り5~7円になる。

 CCIが手がける動画広告サービス「WebSpot」では,Net-CM同様にWebサイト上に動画広告を配信する。ダブルクリックはJストリーム(東京都港区)と提携し,動画コンテンツが始まる前に動画広告を流す,よりテレビCMに近いサービスを提供する。このほかにも,サイバーエージェントが子会社のサイブロ(東京都渋谷区)通じ8月から開始した。バリュークリックジャパンは9月から開始する予定だ。
(小川 弘晃=日経ネットビジネス)