広告代理店大手のアサツーディ・ケイは,インターネットで放送する番組コンテンツに,動画広告を挿入するサービスの配信実験を10月末にも開始する。今回の配信実験は,コンテンツ配信業者のヒットポップス(東京都品川区),ネット関連技術開発のスターコラボレーション(東京都千代田区)と3社共同で行う。ヒットポップスが提携しているCATV会社の契約者に,同社が運営している配信システムを通じて動画広告を配信する。当初は,都内を中心に約8000世帯に配信する。年内中に25万世帯に配信する計画だ。

 単に動画広告を流すだけでなく,広告を視聴した回数に応じて,ユーザーに商品の割引クーポンを発行するなどインセンティブを提供したり,地域によって画面の下に流すテロップの内容を変えたりすることも計画している。テレビCMとは違うインターネット特有の機能を付加することで,新しい広告の開発にもつなげる狙いだ。

 広告主としては,味の素とアルク(東京都杉並区),ツクダオリジナル(東京都台東区)の3社が参加している。アサツーディ・ケイは,実験を12月末まで行い,システムの動作や広告効果などを検証する。その後広告料金を制定し,来年4月から商用化する計画だ。

 動画広告は,従来のバナー広告同様に,Webサイト上の広告スペースに配信するタイプのものが主流である。だが,ブロードバンドの普及と共に,インターネット放送を開始する業者が増えており,こうしたテレビCM同様の“番組挿入型”の動画広告のニーズが高まると期待されている。
(小川 弘晃=日経ネットビジネス)