サントリーは10月16日、“ネット生まれ”の新製品「シングルモルトミニチュア飲みくらべセット」4種類を発売した。洋酒事業部でウィスキー部門のWebマスターを務める稲鍵恵美氏に、発売に至る経緯を聞いた。

――発売のきっかけは何でしたか?
 「飲みくらべセット」はもともと、6月からネットを中心に展開している懸賞キャンペーンの賞品として企画したものでした。「マッカラン」「山崎」など、シングルモルトと呼ばれる“ウイスキーの地酒”を、気軽に試せるミニチュアボトルで2種類ずつセットにしたのです。あまりの反響の大きさに、予定外のことでしたが、思い切って量販店で発売することにしました。
 これまで、2500セットの賞品に対して11万人の応募がありました。キャンペーンは10月末までの予定で、5回に分けて実施中です。各回ごとに新聞の全面広告を打ちましたが、結局、応募の9割はインターネット経由で、半分はサントリーが配信しているメールマガジンの読者です。「どこで売っているのか」との問い合わせもたくさん頂きました。

――そのキャンペーンの狙いは?
 ウイスキーの顧客は40代後半から60代の男性が中心で、女性や若い男性ファンの開拓には苦戦してきました。このままでは市場が先細りになる一方です。そこで、今回のキャンペーンでは、ワインで飲み比べの楽しさを知った若い人たちを狙いました。今まで女性の顧客は2割しかいなかったのですが、キャンペーンでは女性比率がその倍でした。年齢も20代、30代の人が中心で、ウイスキーの将来に期待が持てそうなデータです。商品化でさらにすそ野が広がるといいですね。
 意外な発見もありました。6種類の有名ブランドから好きな2種類を選んで応募できる企画を6月に実施したら、「山崎」と「白州」という国内産どうしの組みあわせが最も人気だったのです。海外ブランドとの飲み比べに馴れた私たちには思いもよらないものでしたが、この結果は「対決シリーズ」と呼ぶ新商品のパッケージ構成にしっかり反映してあります。

(聞き手は本間 純=日経ネットビジネス)