緊急通報システムを提供する日本緊急通報サービス(東京都港区)とKDDIは、緊急事態発生時に携帯電話から簡単に通報できるサービス「HELPNETケータイ」を6月7日から開始する。当初HELPNETケータイを利用できるのは、KDDIの携帯電話のうちGPS機能を内蔵した7機種。利用者は、インターネットサービス「EZweb」の公式メニューから申し込む。

 事件や事故などの際、利用者が携帯電話のボタンを押し続けると、日本緊急通報サービスのオペレーションセンターに、GPS衛星からの位置情報と利用者の属性などが送信される。その後、オペレーターと電話回線で接続する。詳細を確認した後で、オペレーターが警察や消防署、自動車の出張修理をするロードサービス会社などに通報する仕組みだ。

 日本緊急通報サービスでは、既に専用端末を用いた自動車専用の緊急通報サービス「HELPNET」(入会金6000円、年会費4000円)を2000年9月から展開しており、5000人の会員を集めている。今回はその携帯電話版になる。同社によると、第三者が事故を目撃した場合、連絡してから救急車が到着するまで通常15分程度かかるが、HELPNETを利用すれば8~9分程度に短縮されるという。

 HELPNETケータイは、入会金は無料で、緊急通報サービスのみの場合月額315円、ロードサービスもセットになったタイプは月額525円かかる。料金は、KDDIが携帯電話の通信料と合わせて徴収する。GPSケータイは4月末現在102万台出荷されているが、日本緊急通報サービスは当面このうち1%を加入させたいとしている。2005年には、HELPNET全体で15万人の加入者を集め、黒字化を達成する計画だ。同社の大湊彰二代表取締役常務は「KDDI以外でもGPS機能の搭載された機種が発売されれば、サービスの提供を前向きに考えたい」と語る。

(田中 久美子=日経ネットビジネス)