日本情報通信コンサルティング(東京都渋谷区、以下NTC)は「2002FIFAワールドカップ」に絡め、インターネット対応の携帯電話を使い、韓国語や中国語など本来表示できない文字を使ったWebページを表示させる実験を5月29日から行う。
今回の実験サービス「Mobile Information Portal for World Cup 2002」は、米クリックマークス社が開発した「Presentation Server」と「Enterprise Server」を利用する。その仕組みは、韓国語のテキストをNTCのサーバーで“ビットマップ”に変換して送信するというもの。つまり携帯電話が受け取るのはテキストデータではなく、ブラウザーで表示可能なグラフィックデータになるわけだ。変換可能な言語は、アラビア語やタイ語など66カ国に上る。
実験ではワールドカップで来日する外国人向けに携帯電話を貸し出し、関連情報を韓国語、中国語、英語の3カ国語で提供する。利用者は、ブックマークに登録してある同社のWebサイトにアクセスすると、ワールドカップ情報を閲覧できる。携帯電話のレンタル料金と通話料は利用者側の負担だが、携帯電話からWebを閲覧する際に発生するパケット料金はNTCが負担する。実験に使用する携帯電話はNTTドコモの「NM502i」「D211i」「FOMA P2101V」、KDDIの「C408P」の4機種。
実験は7月10日まで行う。その後NTCは、この技術を利用した多言語での情報発信サービス「モバイル・インフォメーション・ポータル」(MIP)を開始する予定だ。旅行会社やホテル、コンテンツプロバイダーに販売するか、もしくはASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)サービスとして提供する。