三井住友カードとディーシーカードは、2002年夏以降、ビザ・インターナショナルが国際的に導入を進めているEC(電子商取引)向けのクレジット決済サービス「ベリファイド・バイ・ビザ」を本格的に導入する方針を固めた。現在ネット上で主流となっているクレジットカード利用の決済方法は、カード番号と有効期限を入力するというもの。しかしこの方法では、なりすましなどの不正利用が容易に行える。そこでベリファイド・バイ・ビザではあらかじめ会員登録をしておき、利用時にパスワードなどで本人を確認する。
日本ではディーシーカードが2001年8月に、利用者を1000人に限定した試験サービスを開始した。同社は今年7月にも、利用者の一般募集を開始し、現在は3店舗しかない対応加盟店も増やしていく。1年で50万人の会員獲得を目指す。
一方、三井住友カードは、独自に展開する暗証番号方式の決済サービス「ブイパスクラブ」をベリファイド・バイ・ビザにも対応させる。早ければ9月からブイパスクラブの会員(約70万人)は、同じ暗証番号でベリファイド・バイ・ビザも利用できるようになる。
ディーシーカードと三井住友カードは、、まずはパソコン量販店など大型ECサイトを加盟店として開拓していく方針。同時に、EC向けの決済処理代行業者と提携を進め、加盟店自身がシステム対応していなくてもベリファイド・バイ・ビザを利用できるようにし、早期に加盟店を増やしたい考えだ。
ベリファイド・バイ・ビザは、2001年12月に米国で商用サービスが開始。その後、欧州やアジア各国、オーストラリアなどでも導入が進んでいる。