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 Webサイトなどで情報発信で、コンテンツの作成から承認などのワークフロー、サイト全体のバージョン管理といった「コンテンツ管理」のソフトを開発・販売する米インターウォーブン社のジャック・ジア副社長が来日した。ジア氏は米国の大企業を中心に、全社的なコンテンツ管理に取り組む企業が増えていると語る。コンテンツ管理の失敗が企業に損失に直結するため、CTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)を中心に組織横断的な管理体制の整備が急務と主張する。

--なぜコンテンツ管理が重要なのか

 最近、企業内で作成され、Webサイトなどを通じて発行されるコンテンツの数は飛躍的に増えている。企業にとってWebサイトの重要性も高まる一方だ。取引先に有用な情報を素早く提供することが、EC(電子商取引)などでの収益拡大につながる。一方、間違った情報を提供したら、即座に損失が出る。しかもWebサイトの制作には、外部のデザイン会社など様々なスタッフもかかわるため、コンテンツを作成・配信するまでのプロセスを管理するインフラが必要になっている。

--コンテンツ管理が企業にどんな影響を与えるのか

 米国企業の間では、コンテンツ管理の失敗は経営に深刻なダメージを与えるという認識が当たり前になっている。例えば米国の航空会社のECサイトでは、ある特定路線だけ5ドルの割引を付ける、というキャンペーンを全路線に適用してしまった。サイト作成者のちょっとした手違いだが、影響は企業全体に及び、数百万ドル規模の損失が発生した。コンテンツ配信をチェックするワークフローがちゃんと整備されていなかったのが原因だ。

--縦割り組織では、全社的なコンテンツ管理は難しいのではないか。

 確かに問題だ。しかし、米国でも多くの企業は縦割り。コンテンツ管理で大切なのはシステムだけではなく、むしろ誰が主導するかだ。特にトップのコミットメントが不可欠だ。例えば、1999年に当社のシステムをいち早く導入した米GE(ゼネラル・エレクトリック)社では、導入を決定したのは当時のCEO(最高経営責任者)、ジャック・ウェルチだった。多くの企業でも、こうした経営トップ、あるいはCTO(最高技術責任者)などが、コンテンツ管理の旗振り役となる。

--一般的には誰が主導するのか
 大企業ではCTOがその役割を果たすことが多い。CTOは企業の技術開発部門のトップという意味もあるが、ここでは全社的なネット戦略の責任者を指す。一方、CIO(Chief Infomation Officer)とは、グループ企業や各事業部門の情報活用の責任者という位置付けだ。CTOは企業横断的・水平的なIT担当、CIOは垂直的なIT担当と考えてもよい。もっとも米国でもCTOとCIOの区別は厳密ではない。中小企業ではCTOとCIOの役職をひとりで兼ねる場合もある。大切なのは、ネットを使った情報提供、情報共有など、企業グループ全体の水平的なIT戦略をマネジメントする責任者が、経営陣に必要だということだ。

(聞き手は永井 学=日経ネットビジネス)