ソニーは6月12日、コンテンツホルダー向けにブロードバンドコンテンツの配信を支援するサービス「MadiaStage(メディアステージ)」を今年7月から開始すると発表した。サービスには、動画や音楽コンテンツのエンコーディング、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)事業者や携帯電話事業者、プロバイダー(ISP)を通じたコンテンツ配信などが含まれる。

 コンテンツホルダーはまず、コンテンツをネット経由でソニーのデータセンターへ送り、ブラウザー上で、ファイルフォーマット、フェードイン/アウトの指定、配信先、配信地域、ユーザーの回線環境などを設定する。データセンターは365日24時間稼働しており、受付を完了したら自動的にエンコーディングから配信までの処理を行う。

 1つのソースから様々なフォーマットに変換できるのが特徴で、新しいフォーマットやフォーマットのバージョンアップにも適宜対応する。さらに、配信先としてNTTドコモのFOMAやKDDIのEZwebなど、動画対応の携帯電話も選択できる。

 ソニー通信サービス事業部コンテンツプラットフォーム部の川井啓亘担当部長は、「コンテンツホルダーは、多数のフォーマットへの対応や、エンコードにかかるコストや時間、さらにCDNなどと個別折衝する手間などに悩まされている。MadiaStageを利用すれば、これらが一気に解決する」と話す。

 利用料金は、初期費用3万円で、5時間までの動画で6万円。また、配信までの時間は「従来のサービスの3分の1程度に抑えられる」(川井部長)としている。現在、配信パートナーとして参加を表明しているのは、NTTドコモ、KDDI、ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC、ドリーム・トレイン・インターネット、富士通、ソニーコミュニケーションネットワークの6社。利用例としては、動画ポータル、e-ラーニング、チケット購入サイト、会社案内サイトなどを想定している。

 ソニーがコンテンツ配信支援サービスに乗り出した理由として、執行役員の野副正行常務は「ネットワークを流れるコンテンツを作る側を支援することで、ブロードバンドやユビキタス環境の促進を図る」としている。ソニーでは、初年度で10億円の売り上げを目指す。

(田中 久美子=日経ネットビジネス)