電子機器の基板などの受託生産サービス(EMS)を行う長野沖電気(長野県小諸市)は7月8日、基盤設計システムなどを提供している図研と業務提携した。両社は10月から共同で、インターネットを使った部品情報共有サービスを始める。電子機器メーカーが、生産委託先の長野沖電気が調達している部品の在庫状況や価格、納期、量産の実績などの情報をインターネットで確認できるようにして、設計・生産スピードの向上を図る。EMS事業者である長野沖電気が、部品の在庫や価格などの情報を設計段階から電子機器メーカーとインターネットで共有できるようにすることで、時間とコストの削減を狙う。

 これまで電子機器メーカーは、設計が終わった段階で長野沖電気に生産を依頼し、長野沖電気はその依頼を受けて、部品メーカーから調達した部品を使って生産していた。しかし、長野沖電気に必要な部品の在庫がなかったり、価格などの折り合いがつかない場合、再度部品の選定や設計をやり直す必要が出てくるため、余計な時間や費用がかかっていた。

 サービスは、図研が展開しているエレクトロニクス業界向けのポータルサイト「エレクトレード」(https://www.electrade.ne.jp/ )上で提供する。10月からまず、電子機器メーカーがインターネットを通じて長野沖電気に見積もりを依頼できるサービスを始め、その後順次部品情報や設計情報、生産情報などを共有できるようにする。部品の調達に関するシステム開発は、半導体・電子部品のネット販売会社のチップワンストップ(横浜市都筑区)が協力する。共同開発したシステムは、他のEMS事業者に対してもASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)として提供していく予定だ。

(大竹 剛=日経ネットビジネス)