携帯電話が銀行のキャッシュカード代わりになる――。そんなサービスが、間もなく実現しそうだ。このほどアイワイバンク銀行(東京都千代田区)とNTTドコモが公開したもので、携帯電話の赤外線通信機能を使って、銀行口座などの個人データをATM(現金自動預け払い機)に送信する。早ければ2003年半ばにも、コンビニエンスストアの店内にある同行のATMに搭載する計画だ。
 
 サービスの名称は「モバイルキャッシュカード(仮称)」。NTTドコモの「504i」シリーズに対応している。NTTドコモのJavaアプリケーションサービス「iアプリ」を利用しており、ユーザーは銀行口座番号などの個人情報を登録したiアプリを、あらかじめ携帯電話にダウンロードしておく必要がある。このiアプリを起動して入出金などの利用メニューを選び、赤外線通信でATMの受光部に向けてデータを送信すると、キャッシュカードを差し込むのと同じ機能を果たす。暗証番号はATMのキーを使って入力する。

 将来はアイワイバンク銀行が提携している金融機関にも、モバイルキャッシュカードの導入を呼びかける。実現すれば、複数の金融機関のキャッシュカード情報を1台の携帯電話に収められるようになる。同行は今後、モバイルキャッシュカードの技術をベースにした決済サービスも始める考えだ。

 7月17日から19日まで開催された展示会「ワイヤレスジャパン2002」の会場では、NTTドコモのブースにアイワイバンク銀行のATMを設置。携帯電話を使ってATMにアクセスし、現金を出し入れするデモンストレーションを実施した。

 アイワイバンク銀行は、イトーヨーカ堂とセブン-イレブン・ジャパンが中心となって設立した。コンビニエンスストア「セブンイレブン」の店内を中心に、約4000台のATMを設置している。
 

(瀧本 大輔=日経ネットビジネス)