三菱商事と東京電力,三菱グループの宇宙通信(SCC)は2001年4月4日,通信衛星を使ったブロードバンド(高速・広帯域)インターネット向けのコンテンツ配信サービスを共同で事業化すると発表した。2000年5月に三菱商事などが設立した企画会社「ヒットポップス」(本社:東京都品川区,社長:原邦夫氏)の第三者割当増資を,三菱商事とSCCに加えて新たに東京電力が引き受け,2001年10月までに資本金を現在の4億6000万円から23億円に増資することで3社が合意した。増資の決定を受けてヒットポップスは事業会社に移行し,2001年5月にコンテンツ配信の本サービスを開始する。

 ヒットポップスはSCCの通信衛星を使い,ケーブルテレビ(CATV)事業者やDSL(ディジタル加入者線)事業者に大容量コンテンツを供給する。通信衛星を使うことで,(1)有線のふくそう問題を回避して大容量コンテンツを配信できる,(2)1事業者当たりの伝送コストが安い,(3)速やかに配信拠点を拡大できる--などが強みになるという。東京電力は,傘下のスピードネットやCATV局などで利用する有力コンテンツの確保や,通信衛星を補完する有線系ネットワークなどをヒットポップスに提供する狙いから出資を決めた。

 現在,ヒットポップスが提供する試験サービスには,CATV事業者36社とDSL事業者2社が参加している。同社は2001年度中に,参加事業者を100社に増やす計画だ。なお,増資後のヒットポップスの主要株主と出資比率は三菱商事が35%,東京電力とSCCがそれぞれ20%,大日本印刷が3%,トランス・コスモスが0.4%などとなる(4月4日発表)。