将来の移動通信システムに採用される重要な技術の一つに,ソフトウエア無線がある。世界規模で研究開発や標準化が進められており,米国では業界団体「SDR Forum」が,日本では電子通信情報学会に参加する企業や研究機関が取り組んでいる。ソフトウエア無線とは,移動端末や基地局に搭載される無線機能の変復調方式などを,ソフトウエアの更新によって変更できるようにする技術である。ソフトウエア無線システムを移動通信サービスに導入する研究の段階に入り,ソフトウエア伝送時のセキュリティー確保に関する研究に,最近になって関心が集まってきているようだ。

 現行の無線システムで複数の方式に対応させる場合,それらの無線機能を持つように端末に複数のチップセットを実装する必要がある。これに対してソフトウエア無線では,1種類のチップセットだけを端末に実装する(詳細は日経ニューメディア2002年10月21日号に掲載)。