インターネットイニシアティブは2003年7月23日,Webページの表示を高速化する新サービス「IIJネットライトニング」の提供を,8月7日に開始すると発表した。米国のベンチャー企業である米Netliと提携して提供する。Netliが開発したコンテンツ配信技術「アプリケーション・デリバリー・ネットワーク」(ADN)を使い,Webサーバーからユーザーのパソコンなどにデータを転送する回数を減らすことで,Webページの表示にかかる時間を短縮できるという。IIJは,Webサイトを開設している企業などを中心に販売する。価格は初期費用が50万円で,月額基本料金が65万円からである。初年度に1億円の売り上げを目指す。

 データの容量が70Kバイト程度のWebページを転送する場合,通常はWebサーバーとユーザーのパソコンなどの間で,データを30回程度やり取りする。これに対して今回の新サービスを利用すると、データのやり取りを2回に減らせるという。また,ユーザーからの入力に応じてページの内容が変化するWebサイトの高速な表示も可能になるという。Webページの表示を高速化する手法として一般的な「コンテンツ配信ネットワーク」(CDN)では,ユーザーの入力で内容が変化しないWebページしか表示を高速化できなかった。新サービスを利用するには,WebサーバーのIPアドレスを登録したDNS(ドメイン・ネーム・サービス)サーバーの情報を変更する必要がある。しかし,Webサーバーとユーザーのブラウザーにソフトウエアを追加するといった変更を加える必要がないため,導入は容易だとしている(7月23日発表)。■

日経ニューメディアのホームページへ